家電製品すべてが壊れることなく、元気いっぱい活躍中だった我が家に、突如わたしに反抗すると言う勇気のあるものが出現だ。
その名は、掃除機。
つい昨日までは、大人しくわたしの言うことをきいていてくれていたのに、何のまえぶれもなく、いきなりの反乱をおこした。
どうおだてても、なだめすかしても、ちっとも動かん。お手上げだ。
仕方がないので、泣く泣く電器屋さんへ久々に足を運んだ。
最近、家電屋さんに入ることなどなかったわたしにとっては、新発見がいっぱいだ。
まず、以前なら、陳列商品の前で悩んでいると、店員さんがスーパーマンなみの早さで登場しては、息もつかずに話しまくっていたのに、今日はどんなにわたしが眉間にシワを寄せて悩んでいても、誰一人として近寄ってきてはくれない。
なぜ?わたし、汗くさい?酒くさい?
これでは、商品についての質問をしたくても、できない。
しかも、「この商品の番号カードを、レジまでお持ちください」と言う紙が貼りまくり。
え?店員さんと何の会話もなく、いきなりレジ行きか?
それでは、わたしの最大の楽しみで、かつ特技のひとつである値段交渉もできない。
こんなことで、だまってひきさがれるかと、店内をキョロキョロするが、肝心の店員さんが、どこにも見当たらないのだ。
とにかく、欲しいものの商品カードをだまって、レジまで持っていく・・・、そういうシステムらしい。
はー、ちょっと知らないうちに、時代は本当にあっと言う間に変わってしまうものだ。
これでは、おちおち二度寝も二日酔いもできやしない。
うちの掃除機同様、わたしもこの時代の波に反乱だ!
まずは家電屋さんからいっちょいってみるか?!
・・・と、思っただけで、小心者のわたしは、掃除機の商品カードを手に、おとなしくレジに向かったのだった。
今少し、若ければ、家電屋革命のジャンヌダルクになれたのだが、やはりこの年では、そこまでのパワーも勇気もなかった・・・
時代の波に飲み込まれたあわれな女になってしまった。
今日の一句・・・「掃除機に、しょうじき参った、大出費!」
(写真)食器洗い機の見本に、大興奮のSAVA姫。この中に入りたいらしいが、入れるものなら、姫のシャンプーが楽でいい。