今夜、ロビン貴公子のチェックアウトだ。
お兄様がお迎えに・・・。
今朝から、チェックアウトのことを考えるだけで、淋しくて悲しくてやりきれない女将のわたし。
とっても大人しくて、おりこうなロビンくん。
すっかりわたしに心を開いてくれ、家中どこでもわたしの後追いをしてくれる。
わたしがWCに入ると、ドアの前でお座りして待っていてくれるほどだ。
SAVA姫でさえ、こんなにわたしを必要としてはくれていないのではないか?
できることなら、このままロビンくんを帰したくない、チェックアウト拒否の女将だ。
いっそ、お迎えのお兄様の車のタイヤにクギでも刺してパンクさせ、帰路につけなくして
しまおうか?
いやいや、お兄様に無理矢理アルコールをすすめて泥酔させようか?
と、色々とアヤシイ作戦を練る。
しかし、機関銃トークで数分のひきとめ作戦が精一杯のわたしだった。
わんこのお宿「SAVA!SAVA!」の女将業で、チェックアウトがこんなにも辛いとは・・・。
お客様ひとりひとりに、ひきとめ作戦を練る女将のわたしなど、お宿経営はとうてい無理だ。
したがって、わたしは4日間で女将引退なのだ。
今日の一句・・・「涙もろい 女将はひとり 悲しい酒・・・」